Chacoal

炭について

炭博士からのメッセージ


 

木炭は、原料の木材と形状、構造が同様で、原料木材の約3分の1に縮小している。したがって木炭の構造を拡大鏡で眺めると、その構造、形状から原料炭材の樹種を判定することができる。この組織はタテにもヨコにも通ずるパイプの集合体でその内部はことごとく外部に通じている。パーライトなどは木炭と同様に多孔質だが、その空孔は、外部に通じない孔隙が多く、その孔の径も一定していない。木炭の孔径は樹種によりほとんど一定していて、孔径数ミクロンから100ミクロン以上のものまである。
 このことから木炭の孔には外部から通気、通水し易く、また、その内部には、植物の生長に必要なミネラルが、ことごとくバランスよく分散して付着している。大量に必要とするカルシウムは多量に、微量でも必要とする成分・ホウ素などは微量に、吸収され易い炭酸塩或は酸化物の形になって含まれている。そこで、この孔内には微生物が着生し易い。木炭中のカルシウム、カリ成分は合計すると約60%に達し、木炭のPHは8〜9である。低温で炭化した炭は、灰のアルカリ成分を除くと微酸性だが、700℃以上で炭化した木炭はアルカリ性である。
 木炭の内部表面積を測定すると、1グラム当り平均約300平方メートル、畳150畳分もある。このために吸着量が大きく、通気性も大きい。また、土に混ぜると水はけがよくなる。土の中に、その容量の20%くらい炭を加えると、透水性は4〜7倍もよくなる実験例もある。
 このため炭は土壌改良資材として、昭和62年地力増進法の認定品目になった。木炭は燃料の他に、炭素材料として、さまざまの用途があるが、土壌改良資材としての新用途が開発され、施設園芸、ゴルフリンク等に広く使用されるに至った。



木炭は土壌の漢方薬

驚くべき地力増強剤
 土壌改良材として木炭には数々の特長が認められています。たとえば、多孔質であるため、土の水はけを良くし適度に水分を保つことや、通気性や肥持ちを良くすることがあげられます。木炭の約60%はカルシウム、カリウムなどのアルカリ成分のため、土壌の酸度(PH)を常に整える点、また木炭は黒色で、太陽熱の吸収を良くし、1坪に3L(10aに1000L)の木炭粉末の表面散布で、地温を約7℃高くすることも認められています。



針葉樹500倍
広葉樹500倍
電子顕微鏡写真

わずか1gで表面積200u以上
木炭は焼成段階で水分及び揮発分が蒸発し、その後に微細な穴が無数にでき、1g当たりの延べ表面積は200〜300uにも達します。これは実に一戸建ての家の平均的な延べ床面積より広く、この微細な穴が木炭の効能の秘密です。
 
炭は有用微生物たちの快適マンション
表面積の広い穴には、水分や土壌中の肥料分が無理なく吸着し、さらに弱アルカリ性であるため、これを好む放線菌などの有用な微生物が穴に住みついて、農作物や芝生などの栄養分を生成してくれます。木炭が注目されている最大の理由が、こうした微細な多孔質構造にあることはいうまでもありません。


いきいき健康ゴルフ場

芝にもゴルファーにも快適環境
日本のゴルフ人口はおよそ1200万人、年間延べ8200万人以上がゴルフ場を利用しているといわれます。まさに国民スポーツと呼びたいほどのブームです。それほど人々をひきつけるのは、プレー自体の面白さもさることながら、広くて美しいグリーンの魅力が大きいのは間違いないでしょう。
 健康感あふれるグリーン。ところが、実はそこにゴルフ場が抱える大きな悩みがあります。ゴルファーが求める芝のきれいなグリーンを育成するためには、客土に金属元素や化学肥料を含んだ土壌改良材を大量に使い、しかも雑草排除の農薬を絶えず散布する必要がある、と考えられてきたからです。
 そこでちょっと、ゴルフ場の歩みを振り返ってみましょう。日本のゴルフ場の設計思想はアメリカを手本にしてきました。しかし、それは広大な原野を持ち、比較的乾燥した風土にマッチしたゴルフ場造成法です。日本のように狭い国土でこしかも多雨多湿の環境ではヒズミが出ても不思議ではありません。
 私たちは、日本の風土に合った本当に健康なゴルフ場の造成法について考えました。芝の生育はもちろん、プレーするゴルファー、そして周辺環境にも配慮した快適なゴルフ場をぜひとも実現したいからです。
他の資材と一緒に木炭粉を散布
木炭を客土に混入して強いグリーンに
通常、ゴルフ場の造成では、フェアウエーで50cm、ラフで40cm前後の厚さで客土を敷きつめ、その上に芝を張り付けていきます。客土の質は、芝の根付きや生育、透水性を左右するので重要です。その客土に木質炭素をまぜることにより、農薬などをほとんど使わなくても丈夫な芝の育成が可能であることが、一さまざまな分析・研究の結果、わかりました。
 木質炭素は、微量成分の補給をして根毛の発達を促進するので、芝の根つきを良くし、病虫害への抵抗力も強くします。さらに、白炭を埋設することによりコース全体の地表をマイナスイオン化させることから、芝の生長に有効なだけでなく、ゴルファーにも森林浴と同じような効果を与えることも実証されました。
 プレーを楽しむことが、文字どおり体をリフレッシュさせることにつながる−まさに本来のいきいき健康なゴルフ場が、木炭の活用によって可能となるのです。
コース全体に散布完了
深耕ロータリーで土壌混合


 

木炭が豊かな実りを約束
農薬に頼らず、土壌を活性化
地球環境の悪化問題を考える時、先進国の中でも日本の選択はとりわけ重い意味を持ちます。なぜなら、日本は環境に悪影響を及ぼす要因、合成i先剤やフロンの使用量、熱帯雨林の輸入量、自動車の1km2当たりの台数など、どれも世界で1、2を争う立場にあるからです。そして残念ながら、農薬の使用量においても、日本は単位面積当たりアメリカの5倍以上も使用する世界一の農薬使用大国となっています。果たしてそれほど農薬を使わなければ、日本の農業は維持できないのか、改めて考えてみるべき問題です。
 植物の生育には、光、水、養分、空気、温度、根の健康維持の6つの条件が満たされなければならないといわれます。このうち、.光を除けば、すべてが土壌にかかわる要素であり、農業の基本は土壌づくりにあることがわかります。私たちは、木炭の特性を十分に活用すれば、土壌の地力を高め、理想的な農業へ通が開かれると確信しています。
 
木炭の力で、地球にやさしい農業へ
土壌の持つ機能は、物理的機能面、化学的機能面、生物的機能面の3つに分類して説明されることが多く、その相関関係を高めることによって地力は増強されます。
 具体的には、物理的機能面とは、通気性、透水性、保水性であり、多孔質で微細な穴が縦にも横にもつながっている木炭を施用すれば、大幅に土壌の機能を高めるとともに、その団粒構造を促進することが証明されています。
 化学的機能面には、保肥力と、土壌の酸度(PH)、微量要素成分があります。木炭は広い表面積を持つため自体童の約3〜4倍の吸着保持が可能で、保肥力を高めます。植物の生育には、PHの安定が重要ですが、木炭はその点でも効果的です。また、木炭には樹木が数十年にわたって大地から吸収した微量要素(ミネラル)がバランスよく含まれており、これが不足しがちな最近の農産物には極めて効果的です。
 3つ目の生物的機能とは、土壌の生物が腐食を増やす作用をすることで、多孔に適度な湿気とミネラルを含む木炭なら、有用微生物の格好の住みかとなります。
 このように、木炭を施用して土壌を良くし、地力を高めれば、農作物は自らの能力を最大限のばすことができます。作物が健全に育つことによって、初めて真に高品質な農産物が実るのです。